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ユニオン型 (union type)

TypeScriptのユニオン型(union type)は「いずれかの型」を表現するものです。

ユニオン型の型注釈#

ユニオン型の型注釈は、2つ以上の型をパイプ記号(|)で繋げて書きます。たとえば、数値型もしくはundefined型を表す場合は、number | undefinedのように書きます。

typescript
let numberOrUndefined: number | undefined;
typescript
let numberOrUndefined: number | undefined;

|は型のリストの冒頭に置くこともできます。型ごとに改行するときに、列が揃うので便利です。

typescript
type ErrorCode =
| 400
| 401
| 402
| 403
| 404
| 405;
typescript
type ErrorCode =
| 400
| 401
| 402
| 403
| 404
| 405;

配列要素にユニオン型を使う際の書き方#

配列の要素としてユニオン型を用いる場合は、書き方に注意が必要です。たとえば、stringまたはnumberからなる配列の型を宣言することを考えてみましょう。stringまたはnumberをユニオン型で表現するとstring | numberになります。配列型は要素の型に[]をつけて表現します。これをそのまま繋げて考えると、次のような型を思いつくかもしれませんが、これは間違いです。

typescript
type List = string | number[];
typescript
type List = string | number[];

これはstring型またはnumber[]型であることになっているためです。正しくは以下です。特に配列をT[]形式で書いているときは()が必要になるので注意してください。

typescript
type List = (string | number)[];
typescript
type List = (string | number)[];

ユニオン型と絞り込み#

ユニオン型string | nullstringなのかnullなのかを判定したいときは、TypeScriptの絞り込み(narrowing)を用います。絞り込みをするにはいくつかの方法がありますが、代表例はif文です。条件分岐で変数が文字列型かどうかをチェックすると、同じ変数でも分岐内ではstring | null型がstring型だと判定されます。

typescript
const maybeUserId: string | null = localStorage.getItem("userId");
const userId: string = maybeUserId; // nullかもしれないので、代入できない。
if (typeof maybeUserId === "string") {
const userId: string = maybeUserId; // この分岐内では文字列型に絞り込まれるため、代入できる。
}
typescript
const maybeUserId: string | null = localStorage.getItem("userId");
const userId: string = maybeUserId; // nullかもしれないので、代入できない。
if (typeof maybeUserId === "string") {
const userId: string = maybeUserId; // この分岐内では文字列型に絞り込まれるため、代入できる。
}

関連情報#